2020.04.16

体調不良や精神的な理由

心身の状態も大切

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心身の問題

食事拒否をする理由は様々です。眠気によるものや患者の機嫌が悪いなどの理由であれば、空腹になったタイミングでスムーズに食事をしてくれるケースもあります。大変なのは、継続して食事拒否をするケースです。主食だけを食べない、お菓子だけを食べるなど、その内容は多岐に渡ります。ここでは、体調不良や精神的な理由で食事拒否をするケースについて紹介します。

排便不良

まずは排便不良のケースです。便秘や下痢などの不調時は、認知症患者に限らず食欲が低下します。便秘が長引くとお腹が痛くなりますし、吐き気を催すこともあります。便秘薬の使用は有効な時もありますが、薬が効きすぎると逆に便が緩くなってしまい、それが食欲低下につながる可能性があります。排便の周期は人によって異なります。そのため、認知症患者ごとに異なる排便の習慣を把握しておかなければなりません。普段、毎日排便をしている人は1日でも排便がなければ不快感を覚えるかもしれません。排便がそこまで頻繁ではない人の場合、1日程度排便がなくても問題ないでしょう。
下痢になった場合は感染症の疑いがありますし、脱水症状にも気を付けなければなりません。継続して下痢の症状が続くと、点滴などの治療が必要になるケースもあります。

口腔内の問題

歯茎や歯に痛みがあったり、入れ歯に不具合がある、あるいは口内炎などで口腔内に問題がある場合に、食事拒否を起こすことがあります。口腔内の不調を訴える場合は、早めに歯科を受診しましょう。受診までに時間が空く場合は、入れ歯の使用を中止し、おかゆなどのやわらかい食べ物を提供してください。それによって栄養不足が心配される場合は、栄養補助食品などを取り入れるなどの工夫が必要です。

薬の副作用

認知症患者は高齢者であることがほとんどです。持病や体力の低下などの理由で、複数の薬を服用している場合が多いです。そのため、薬の副作用による食欲不振を起こし、食事拒否につながるケースがあります。薬の影響は個人差が大きいので、もし薬の副作用による食欲不振がひどい場合は医師へ相談する必要があります。

周囲への不信感

慣れない環境や近くに家族がいない場合は、周囲の環境に対する不信感から食事拒否を起こすことがあります。慣れ親しんだ職員が交代した場合にも起こり得ます。「毒が入っているかもしれない」などと不信感をあらわにして、食事をしようとしません。そのうち環境に慣れて食事をしてくれることもありますが、環境に変化がある場合は事前にそのことを説明しておいたほうがいいでしょう。

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