2020.04.26

認知症の種類とケアについて知る

種類ごとに異なる特徴

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認知症の症状

認知症介護に携わるなら、認知症の症状や種類について知っておかなければなりません。認知症は記憶力などの認知機能が低下することで、日常生活に支障をきたす症候群です。認知症の症状は「中核症状」と「周辺症状」の2つに分けられます。脳の細胞が破壊されることで起こる症状が中核症状で、記憶障害や見当識障害、判断・理解力の低下などが主な症状です。一方、周辺症状は本人の心身や周囲の環境などが原因で起こる2次的な症状です。徘徊や不潔行為などの問題行動、うつ病などの精神症状がこれに分類されます。周辺症状に対しては、周囲の人間が適切に対応することで改善する可能性があります。

認知症の種類

認知症の中で代表的なものが「アルツハイマー型認知症」です。患者数が最も多く認知症患者の約半数がアルツハイマー型だと言われています。現代医療においては、アルツハイマー型を治療によって治すことはできません。記憶障害やそれに伴う周辺症状が徐々に進行していきます。しかし、本人には自覚症状がないため、介護職として携わる際には受け入れる姿勢を持って接する必要があります。受容的な態度は、相手に安心感を与えます。
次に紹介するのが「脳血管性認知症」です。脳出血や脳梗塞など、脳血管の異常が原因で発症する認知症です。認知症患者全体の約2割が脳血管性認知症です。認知機能が低下していくのではなく、一部機能は正常に保たれている状態です。また、脳梗塞などの後遺症により、身体機能の一部が麻痺しているケースが多いです。そのため、介護職として携わる際は、一定の身体介助が必要になる場合もあります。
その他の認知症として挙げられるのが、「レビー小体型認知症」と「前頭側頭型認知症」です。前頭側頭型認知症は別名「ピック病」とも呼ばれています。まずレビー小体型は、記憶障害に加えてパーキンソン症状や幻視症状が伴います。パーキンソン症状によって動作が遅くなり、転倒などのリスクが高くなります。幻視の訴えに対しては、強く否定したり無理に内容を聞きだすようなことは控えたほうがいいでしょう。前頭側頭型認知症は、記憶障害よりも性格や行動の変化が強くあらわれるタイプの認知症です。身勝手な言動が目立つようになり、情緒が不安定になっていきます。また、盗難などの社会的に問題のある行動を起こすケースもあります。
以上が、代表的な認知症の種類とそれぞれの症状です。介護職として携わる際は、それぞれの症状や特徴を理解した上で、適切なケアを提供していきましょう。

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