原因によって工夫すべきポイントは異なる
食事拒否があった際に工夫すべきポイントとしてまず挙げられるのは、調理の工夫です。加齢によって食欲が低下すると、食事の量が減って栄養が不足します。また、偏った食事をすることで塩分などの過剰摂取が心配されます。そのため、栄養バランスを考えた食事を用意する必要がありますが、それだけを考えて調理しても、本人の口に合わなければ意味がありません。本人の好む味付けをあらかじめ把握した上で、それをベースに栄養バランスを考慮した食事を用意しましょう。見た目に変化があると食欲を刺激しますので、旬の食材を取り入れつつ塩味や酸味など味のバランスを意識してください。
嚥下障害がある認知症患者に対しては、食べやすい食事を用意する必要があります。食材のサイズややわらかさに気を付けましょう。お肉や繊維の多い野菜などは細かく切ったり、あらかじめ切り込みを入れて咀嚼しやすいように下処理をしておきます。卵はスクランブルエッグなどにして食べやすい形で提供しましょう。嚥下障害が進行している場合は、噛まなくても飲めるようにミキサーなどを使って調理をする必要があります。
認知症の症状によって食欲が低下している状態であれば、無理に食事をすすめないでください。食事をとらないことを心配に思い、つい強い口調で食事をすすめてしまいがちですが、それによってストレスがたまり、より一層食事拒否の傾向が強くなる可能性があります。無理強いはNGですが、一向に食事をしない場合は医師に相談してください。
服用している薬の副作用によって食欲が低下している場合は、軽い食事を数回に分けてとるようにしましょう。食欲がなくても、手軽につまめるものであれば食べてくれるかもしれません。フルーツやゼリー、豆腐など口あたりのいい食べ物がおすすめです。本人の好物を用意するのも効果的ですが、胃腸に負担がかかるような食べ物の場合は注意してください。
こまめな口腔ケアも大切です。長い間同じ入れ歯を使用している場合、現在の口内の状態と合っていないかもしれません。食事の様子をよく観察して、おかしいところはないかをチェックしてください。可能であれば、定期的に歯科に通い点検してもらうといいでしょう。
加齢により唾液の分泌量が低下します。その影響で口内に細菌が繁殖しやすくなるため、歯磨きの際などに口内を確認しましょう。こまめな歯磨きうがいの他にも、舌の表面を舌ブラシで掃除するなどのケアが求められます。
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